陶芸窯/電気炉の設置について
陶芸窯/電気炉は下記の条件を満たした場所であれば安全にお使い頂けます。窯を置こうとされる場所の状況をお電話やメールでお知らせ頂ければ概算でのお見積りも可能ですが、設置場所の下見やこれから建てられる際のご相談にも応じますのでお気軽にお問い合わせ下さい。
- やけど、感電などの事故を防ぐ為、極力施錠可能な区画として下さい。
- 感電、ショート、水蒸気爆発の恐れがありますので電気炉に水が掛からない様にして下さい。
- 床はコンクリートなど電気炉の重量に耐える構造とし水平にして下さい。天井を含め仕上げは不燃材として下さい。
- 壁と電気炉の離隔距離はメンテナンスを考慮し300?以上として下さい。ただし還元用バーナー挿し込み口、還元炎噴き出し口(主に正面)のある面は700?以上です。
- 熱による電子部品の故障、還元焼成時の一酸化炭素中毒を防ぐ為にも換気扇が必要です。 ※炉の表面積5?・炉内温度1250℃・外気温度30℃として放熱量は4.000〜6.000Kcal前後を想定しています。熱量からの計算上、排気量は室温40℃に設定として1.000〜3.000m3/h必要です。 ※還元用バーナーの熱量は5.000Kcal/h前後です。
- 焼成中に粘土などから腐食性ガスが発生しますので室内の金属は錆びる傾向にあります。
電気工事について
- ご注文を頂いた時点で電気工事業者様宛にこちらから工事指示書をお渡し致します。炉の納品までに工事を済ませて頂き、納品日には試運転と取扱い説明を行います。
漏電について
- 電気炉は製造の過程で濡れたレンガにヒーターを装着します。
納品直後の状態でもレンガ内の水分は抜けておらず、このまま通電するとヒーターからレンガを通して鉄製外枠に漏電してしまいます。したがって電気炉は構造上大地と絶縁することが困難な機器に該当すると判断されています。
※この時、絶縁抵抗は0.01MΩ未満となりますが、
初期加熱後は良好になります。(20MΩ前後)
※還元焼成時の炭素蓄積や断熱材の劣化により再び絶縁が悪くなる可能性があります。
漏電対策
- 高感度の漏電ブレーカー(30mA等)を設置すると電気炉が使用出来なくなることがありますので、漏電ブレーカーを設けずに第三種接地工事の接地抵抗をできる限り低くします。(100Ω以下)通常はこの方法で安全にお使い頂けます。
- 漏電ブレーカーを設置する必要がある時は動作時間が0.1秒以内(高速型)の場合、感度切替え型など中感度の漏電ブレーカーにすることができます。ただし初期加熱時はアースを外す必要がありますので注意が必要です。
※接地抵抗100Ωで500mA
※アースを外した状態では炉体に触れないで下さい。